舞根地区 自然環境MAP
Moune Nature Map
シロメバル
シロメバル
Sebastes cheni Barsukov, 1988

写真1 シロメバル(2014年7月,舞根森里海研究所前にて撮影).
舞根のどこで見られるか
舞根湾内外の水深10mよりも浅い岩場に多い.
震災後の分布や生息の特徴
震災直後は少数しかいなかったが,徐々に数を増やし,現在では幼魚から成魚まで各サイズの個体が安定して見られる.ホンダワラ類の海藻の生えた場所を好む.舞根森里海研究所付近の筏の下には大きな群れがしばしば見られる.
コラム
メバルと呼ばれた魚は,2008年に発表された論文により,シロメバル,クロメバル,アカメバルの3種に分けられた.これらは遺伝的に異なり,胸びれの軟条の数がそれぞれ17本,16本,15本でおおむね区別できる.舞根湾内ではシロメバルが優占する。眼が大きく張っているのでこの名がある.エビ類を好んで食べる.夜行性のエビ類をしっかり見られるよう,光を集めやすい構造の眼になっている.
執筆者:益田玲爾(京都大学 フィールド科学教育センター・教授)