舞根地区 生物図鑑
アユ
アユ
Plecoglossus altivelis altivelis (Temminck & Schlegel, 1846)

写真1 西舞根川のアユ(2024年7月撮影).手前の個体は川底の苔をはみとって食べている.
舞根のどこで見られるか
夏季に西舞根川の淡水域で見られる.
震災後の分布や生息の特徴
おおむね毎年,西舞根川に遡上してくるようだ.大小の個体がいて,一つの群れになっている
コラム
河川の下流で産卵し,ふ化した仔魚は海に下り,稚魚は春先に河川を遡上する.寿命は基本的に1年の年魚である.もっぱら川底の苔を餌とする.大型の個体は自分の餌場を確保するためになわばりを守る性質がある.これを利用したのが「アユの友釣り」で,おとりのアユに針をつけて泳がせ,体当たりしてきたアユを釣り上げる.アユの密度が高くなるとなわばりは維持できなくなり,群れアユとなる.美味な魚で,種苗放流や養殖もさかんである.
執筆者:益田玲爾(京都大学 フィールド科学教育センター・教授)