舞根地区 生物図鑑

ボラ

舞根湾奥・河口干潟の魚類 

舞根のどこで見られるか
 舞根湾の湾口から湾奥までの各地で見られ,西舞根川にも進入する.
 本種は全世界の亜寒帯から熱帯まで分布し,沿岸の浅所や汽水域に多い.しばしば大群で河川を遡上し,人目をひきやすいためニュースになることもある.水面を飛び跳ねる行動も特徴的である. 

震災後の分布や生息の特徴 
 震災から半年後の調査で,すでに舞根湾で本種の群れが記録されている.津波による撹乱から早いうちに回復できた魚種と言える.  

一般的な特徴、生活史 
 卵巣は高級食材であるカラスミの材料となる.刺身にすると淡白な白身で美味であるが,泥をこしとって食べる習性により,海底の泥のにおいもつきやすい.このため,都市に近い内湾で漁獲されたボラは食材としては敬遠される.ハワイや東南アジアでは養殖や栽培漁業の対象種ともされてきた. 
 ボラは出世魚で,オボコ〜イナ〜ボラ〜トドなどと成長に伴い通称が変わる.「いなせなロコモーション」というサザンオールスターズの曲タイトルも,「とどのつまり」という慣用表現も,ボラの別名からきていることを考えると,日本人の文化に深く浸透した魚と言える. 

 写真の個体は,2024年3月に西舞根川で環境DNA調査のため採水していたところ,採水バッグに入ってしまったものである.3月の川では,上から見て魚の気配がなくとも,魚たちは活動を始めているのだろう.撮影後の個体は西舞根川に帰ってもらった. 

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