舞根地区 自然環境MAP
Moune Nature Map
フレーム護岸


通常の護岸工法はコンクリート既製品を隙間なく積み上げるが、西舞根川では生物環境に配慮するためにフレーム式の護岸が採用された。これは外枠がコンクリート製で、中に10cm程度の砕石を積めたもので、石の隙間に魚や甲殻類が住みやすい形状になっている。さらに、地盤とコンクリートフレームの間にはフェルト製の浸食防止シートが貼ってあるだけなので、地下水を通しやすい利点もある。完全な自然環境とはいえないものの、自動車が通れる強度を持たせるにはある程度のコンクリート利用はやむを得ないということで、この形式に落ち着いた。
さしずめ生き物のカプセルホテルといった雰囲気であり、実際に、ニホンウナギやチチブ、甲殻類が活発に出入りしている様子が確認できる。また、雨天時には水中が揺らいで見える。これは、密度の違う水が混じり合っている様子を示しており、舞根湾から遡上した海水の中に地下水(淡水)がしみ出している証拠である。