スジハゼ - 森は海の恋人

舞根もうね地区 自然環境MAP

Moune Nature Map

スジハゼ

centrogobius virgatulus (Jordan and Snyder, 1901)

下:スジハゼ 上:モヨウハゼ

舞根のどこで見られるか
舞根湾の泥底の浅場(水深1—3m程度)でほぼ一年中数多くみられる.西舞根川・東舞根川の中や舞根塩性湿地など,塩分が低いところにはいない.湾内のやや深いところには近縁種のモヨウハゼがいる.

震災後の分布や生息の特徴
舞根湾奥では震災発生年には少なかったが,翌年には多数の小型個体が出現した.津波の影響が小さかった支湾で生き残った個体が繁殖したと考えられる.その後も安定して多くの個体がみられる.

コラム
6~9cm程度の底生のハゼの仲間で,日本各地の内湾に普通にみられる.体側には数本の縦縞(頭から尾方向の筋)に青白く輝く斑点が散在し,よく目立つ.テッポウエビが掘った穴を利用することが知られている.

舞根湾には近縁種のモヨウハゼ(写真上)も生息するが,両種はとてもよく似ており,近年まで同種とされていた.現在では別種であることが確認されており,体色や鱗の大きさ,胸鰭付け根の模様などで識別できる.また,モヨウハゼの方がやや深いところに住んでいる.

執筆者:中山耕至(京都大学農学研究科海洋生物増殖学分野・助教)

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